観察から見る│五本指・足袋ソックスが外反母趾を悪化させると思う理由





“`html

五本指・足袋ソックスが外反母趾を悪化させると思う理由

外反母趾は、その見た目から、
「親指が内側に曲がり、指が閉じてしまうことで起きる」
と思われがちです。

しかし実際には、指が閉じた結果ではなく、
指(中足骨)の間が開くことで発生することが、医学的にも知られています。
外反母趾で中足骨の間が開く仕組みを示す図

外反母趾が進行すると、足幅は広がっていく

重度の外反母趾になると、

・指の付け根が横に広がる
・足幅が大きくなる
・普通の靴下が履けなくなる

といった変化が起こります。
重度の外反母趾で足幅が広がった足
これは、指先ではなく、指の「根元」が開いていることを示しています。

中学生・女子の親指の痛み

「半年前から、走ると外反母趾が痛む」
そんな症状で来院した、中学生の女子のケースです。

使用していたのは、五本指ソックスでした。
五本指ソックスを履いた状態で片足立ちを行うと、次の変化が確認できました。
五本指ソックス着用時の片足立ちによる足の動き
・足は内側へロールする
・足幅はさらに広がる
・親指の外反が強くなる

つまり、指幅が開いたことで、親指の外反は強くなりました。

指が開くと、外反母趾は強くなる

一般的にイメージされる外反母趾は、

・親指が内側へ曲がる
・指の間が狭くなっている

という状態です。

しかし実際には、指の付け根の間が広がることで、外反母趾は発生しやすくなります。
指の付け根が開き親指の外反が強くなる様子
この矛盾が、外反母趾を分かりにくくしている原因でもあります。
歩行中に足指の間が広がる様子

歩くと、なぜ指の間が広がるのか

歩行を観察すると、歩く動作の中で、指の間が広がっていく様子が確認できます。

これは、先ほど説明した「指の付け根が開くことで外反母趾が進行する」という構造と一致します。

歩行観察:同一人物の足

こちらは、「歩くと外反母趾が痛い」という症状で来院された方の足です。
歩くと外反母趾が痛む人の静止時の足
静止している状態では、一般的な外反母趾の見た目ですが、
歩行を観察すると、歩くたびに指の間が大きく開いていることが分かりました。
同じ人の歩行中に指の間が広がる様子
これは、特別な例ではありません。

別症例でも同じ現象が確認された

別の患者さんでも、「歩くと外反母趾が痛む」という訴えがありました。
別症例の静止時の足
歩行を観察すると、やはり両足とも、指の間が広がる動きが確認されました。
別症例の歩行中に指の間が広がる様子

サンダルで指を広げるとどうなるのか

次に、サンダルで歩いてもらいました。

サンダルは「親指の間を広げるから外反母趾に良い」と思われがちです。
しかし実際には、次の変化が観察されました。
サンダル歩行で親指の外反が強調される様子
鼻緒で指の間を広げることで、

・親指は内側に曲がる
・外反母趾の形状は、むしろ強調される

という変化です。

まとめ

五本指ソックスや足袋ソックス、サンダルなど、
「指を広げること」そのものが、外反母趾の改善につながるとは限りません。

観察から見えてきたのは、

・指の付け根が開く
・足が内側へロールする
・その結果、親指の外反が強くなる

という一連の流れです。

外反母趾は、指先の問題ではなく、足全体の使われ方の問題として見直す必要があります。

外反母趾を足全体の構造から理解したい方は、「工学から見た外反母趾」「外反母趾について」もご覧ください。

本製品は、足元の動作環境を最適化し、歩行や走行時の負担を軽減するための課題解決の道具(Footwear System)として開発されています。理論の詳細は「まぼろし工房の足部工学理論」をご覧ください。

あわせて、前の記事「外反母趾に五本指ソックスが悪いと言われる理由①|比較データあり」では、MP関節の横幅を比較画像で解説しています。

“`

ホーム » 観察から見る│五本指・足袋ソックスが外反母趾を悪化させると思う理由